いかえるの感想日記

本や映画を”お気に入り度”によって評価しまとめています。

やさしい訴え / 小川洋子

 

やさしい訴え (文春文庫)

 

内容

 

夫から逃れ、山あいの別荘に隠れ住む「わたし」が出会った二人。チェンバロ作りの男とその女弟子。深い森に『やさしい訴え』のひそやかな音色が流れる。挫折したピアニスト、酷いかたちで恋人を奪われた女、不実な夫に苦しむ人妻、三者の不思議な関係が織りなす、かぎりなくやさしく、ときに残酷な愛の物語。

 

裏表紙より

 

感想 

 

人生の哀しみに打ちのめされた人が、山あいの別荘でチェンバロに癒されていく構図が素敵です。夫から逃げてきた主人公は、別荘でゆっくりと静かに傷をいやし再び都会に戻ります。

夫から受けた傷がいえた主人公ではありますが、それで終わりではありません。むしろここからが大変です。1人で働いてお金を稼いで孤独と上手く付き合っていかなければならないからです。そういったことを考えさせられる終わり方でよかったです。

小川洋子さんの文章は、慎ましくて美しくて好きです。

 

お気に入り度 

 

★★★