アルフィー(1966)
内容
色事師アルフィーの女性遍歴を描いた都会的ドラマ。定職をもたず、次々と女をかえていくアルフィー。人妻や看護婦、少女までも手をつけて、最後にたどり着いたのは富豪の未亡人ルビィだった。だが、やっと身を固める決心をつけたとき、ルビィは他の男に走ってしまう……。
引用元
解説・あらすじ - アルフィー - 作品 - Yahoo!映画
感想
ネタバレあります。
マイケル・ケインが好きで手に取った作品。
とても良かったです。
「アルフィー」のジャンルをラブコメディと紹介するものもたまに見かけますが、ちょっと違うと思うんですよね。
ラブコメでないとしたら、なんだろう。恋愛?ヒューマンドラマ?
今の時間を楽しく過ごすことを大事にしているアルフィーは、未来の約束をすることが嫌いです。だから約束されると怒るし、面倒事には関わりたくない。あらゆる女性にちょっかいを出して関係が密になって面倒になったら他の女性へ~の繰り返し。
まあ、簡単に言いますと最低な男なのです。
だけど、そんなプレイボーイでも不思議と憎めませんでした。
アルフィーが劇中で、カメラ目線で、こちらに語りかけてくるから親近感が湧いたのでしょうか(この演出にはとても驚きました( ゚Д゚))。
マイケル・ケインの演技のせいでしょうか。
音楽が素敵だったからでしょうか。
音楽は、JAZZ界の巨匠、ソニー・ロリンズが楽曲提供をしています。めちゃくちゃお洒落で存在感がありました。
映画の最後では、快楽を求め続けたアルフィーは、自分にはなにも残っていないことに気がつきます。そして「精神が不安だ」と言います。
物語は淡々と進んでいきますが、それがかえって印象に残り、心にじんわりと沁み込んできました。
タッチが軽いからコメディと思われるのかもしれません。
しかしテーマは深く、人との繋がり方について考えさせられる映画でした。
こういう論文ありそう…。都会になって人付き合いはどう変化していったか?みたいな内容で( 一一)
というよりも、テーマが重いから軽い作風にしたのでしょう。
こちらは、アルフィー役をジュード・ロウが演じた、リメイクバージョンです。
舞台もイギリスからニューヨークに変わっています。
「都会と人の軽薄さ」みたいな話であれば、こちらの方が現代人の感覚には分かりやすいかもしれません。
だけど、アルフィーがすごいチャラそうで、ちょっと嫌いになりそう……w
お気に入り度
★★★★