時計じかけのオレンジ
内容
鬼才スタンリー・キューブリック監督の描く傑作SF。
近未来、毎日のように暴力やセックスに明け暮れていた不良グループの首領アレックスは、ある殺人事件で仲間に裏切られ、ついに投獄させられてしまう。そこで彼は、攻撃性を絶つ洗脳の実験台に立たされるが……。
感想
ネタバレあります!
結構、下品なワードもあります。
この映画を語ろうとするとどうしてもそうなってしまいます。
ご注意ください('◇')ゞ
ではでは、以下感想です!
何だこの問題作は!!!って思いました。
衝撃です(°∀°)(°∀°)(°∀°)!
反道徳的で嫌悪感を抱くシーンも多いのですが、なぜか画面から目が離せません。
不良グループがある家に上がり込んで、旦那さんの前で奥さんをレイプするシーンがあるんですけどね。残酷だし気持ちが悪いし腹も立つのですが、主人公・アレックスのことはあまり嫌いになれないんですよね。
(この時アレックスが、映画「雨に歌えば」のあの曲を歌うんですけど、トラウマになってしまって、どうしてくれんだアレックス、と憎たらしく思ってしまうのは別問題ですが)
アレックスって主犯格なんですけどね!
なんで嫌いになれないんだ。ほどよくイケメンでお洒落だからかな。ちょっと色気あるよね。
印象的だったのは、映像と音楽。
すっっっごいお洒落なんですよ。
刑務所内を映しているときに流れる威風堂々。
3Pのシーンで流れるウィリアムテル(映像は早回し)。
アレックスが実験に協力しているときに流れるベートーヴェンの第九。(アレックスは大好きだった第九が、以後トラウマになってしまう)
無機質でエロチックなアレックスの部屋や被害者の部屋。
不良グループのファッション。
あらゆるものがお洒落なんですよ!
すっごい好きだ!!!
こんな動画を見つけました…。かっこいい。
わりと好きなのは、アレックスが刑務所に入る前の身体検査のシーン。
何か官能的なんです。
実験も成功し、アレックスは非道だった頃とは全く正反対な人間へ変わったのですが、記憶をごっそり塗り替えただけで、以前の行為について反省はしていません。
そんな状態で出所しましたが、周りの人間は逮捕前の彼を知っているのでアレックスは当然ですが孤立してしまいます。
そういう生き方って人としてどうなの?
反省すればいいってもんじゃないけど、知らない顔して生活するのは違うかな~って思います。
そして、アレックスは実験で塗り替えたはずの性格が解けて元の凶悪な顔つきを見せます。実験の失敗をほのめかして映画は終わるのです。
この映画とどう接していけばいいのか分からないし、咀嚼できるはずもないんだけど、かなり好きな映画でした。不思議な映画体験をしました!( 一一)
お気に入り度
★★★★