いかえるの感想日記

本や映画を”お気に入り度”によって評価しまとめています!他にも、お出かけしたことや音楽について感想を書いています。

光の量子コンピューター / 古澤 明

 

光の量子コンピューター (インターナショナル新書)

 

内容

 

日本発、世界初となる驚異の量子コンピューターの実現が、秒読み段階に入った。

 

光を使った独自の方式により、量子コンピューター開発のトップを走る著者が、その仕組みと理論を徹底解説。
スーパーコンピューターをはるかに凌ぐ高速計算と低消費電力を両立させる量子コンピューターの実現へ向けて、現在、さまざまな方式が模索されている。世界中で競争が激化する中、圧倒的な勢いを見せるのが、光を使った量子コンピューターの研究だ。
革新的な光量子コンピューターが完成する日は、もう間近に迫っている。

 

竹内 薫氏、推薦!
量子コンピューター開発の真打ち! その全貌がここに」

 

引用元

 

https://www.amazon.co.jp/%E5%85%89%E3%81%AE%E9%87%8F%E5%AD%90%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%94%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%BC-%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%8A%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%8A%E3%83%AB%E6%96%B0%E6%9B%B8-%E5%8F%A4%E6%BE%A4-%E6%98%8E/dp/4797680350

 

感想

 

難しい!
面白いんだけど難しい!(ノД`)・゜・。

 

出来る範囲で説明します!


今普及されているコンピューターは古典コンピューターと言い、古典コンピューターとは全く異なる方法で処理をする量子コンピューターが世界で開発されています
しかし、量子はなかなかのくせ者で、量子コンピューターの開発は進んでいるものの、問題は山積みで難航しているとのこと。
著者の古澤さんは、量子コンピューターの中でも、光量子コンピューターの開発をしています。
そして現在、量子コンピューターよりも光量子コンピューターの方がいくつかの問題をクリアしているため、量子コンピューターの方が実現する可能性が高いのだというのです!
本書は、第一線で研究をしている古澤さんが、量子とは何か、量子コンピューターとはどんなものか、量子コンピューター研究の歴史やご自身の研究について説明をしている贅沢な1冊なのです!!( 一一)

 

ではまず、量子コンピューターの何がいいのでしょうか?
計算処理速度が桁違いに早くなると期待されているけれど、古澤さんは古典コンピューターよりも非常に低エネルギーで計算処理が行えることが重要だと述べています!

 

説明が難しいので引用します!

そもそもコンピューターとは、「入力」として得られる状態を「出力」という状態に変化させる物理プロセスだ。古典コンピューターは、大量のトランジスタのNANDゲートによって構成されているのだが、問題はNANDゲートを使って論理演算をするたびに、電気エネルギーが消費され、余った電気エネルギーが熱エネルギーとして排出されてしまうことにある。

 

つまり古典コンピューターは、入力時のエネルギーが高くて、出力時のエネルギーが低いです。入力時と出力時のエネルギーの差が、熱エネルギーを排出しているのです。
反対に、量子コンピューターは、理論上では入力時と出力時のエネルギー状態の高さが同じで差がありません。ということは、熱エネルギーの排出がないんです!( ゚Д゚)

 

さらに古典コンピューターは、処理速度を早くすればするほど、熱エネルギーが発生し冷却装置も必要になってくるので、余計にエネルギーが必要になります。
しかし、量子コンピューターは熱エネルギーが発生しないので、冷却装置が必要ありません。だから、計算処理をマルチで行わせることが出来れば、結果的に処理速度を早くすることが出来るのではないか、そんなことを古澤さんは言っています。

 

さて、量子コンピューターを理解するために(理解出来ないけど(*´Д`))、「量子」の特徴についても軽ーく触れておきます。キーワードは「重ね合わせ」と「量子もつれです。

 

 重ね合わせとは、一言でいえば、1個の量子において、複数の状態が同時に存在している、つまり重ね合わさっている現象のことをいう。

 

 ざっくり例えるなら、コイントスをして手の甲に隠したコインが、表裏どっちを向いているか、確認するまではどちらの状態も存在しているのが「重ね合わせ」。

 

量子もつれとは、重ね合わせ状態にある量子が2個以上ある特殊な状態で、そのうちの1個の量子を観測(測定)すると、他の量子にも”瞬時に”影響が及ぶという不思議な現象のことをいう。

 

 ざっくり例えるなら、重ね合わせ状態にある双子ちゃんのうち、片方が転んだら、遠くにいるもう片方も転んじゃうのが「量子もつれ」。

 

いや、意味わかんないし、そんなことあり得ないよ!って思うかもしれないんですけど、そう思うのも仕方がないです!
だって、あのアインシュタインでさえ量子の不思議な現象について、手を焼いていたんだから!私に分かるわけがない!(*´Д`)

 

そして、この不思議な現象を起こす「量子」を使って量子コンピューターを作るのが、全世界で流行っているんです。

 

他にも、大切なキーワードの1つに「量子テレポーテーション」というのがあるのですが、文字数と私の理解度の限界により、ここで触れるのはやめておきます!('◇')ゞ

量子コンピューターと光量子コンピューターって何が違うの?という疑問にも今回はお答えしません!
文字数と私の理解度の限界により、ここで触れるのはやめておきます!('◇')ゞ

↓こんなものを見つけましのたで、ご参考にしていただければと思います!古澤さんも含めた方々での発明内容です!逃げるは恥だが役に立つ!('◇')ゞ

共同発表:究極の大規模光量子コンピュータ実現法を発明~1つの量子テレポーテーション回路を繰り返し利用~

 

さてさて、私が本を読んでいて、すごいな~と思ったのは、光量子コンピューターは最新研究だから、測定器や実験機械も最新のものを使用しなくては試すことが出来ないので、測定器や実験機械も自分たちで作成するということ。言われてみると、確かにその通りだけど、研究にかける情熱がすごいですね!( `ー´)ノ
まだ誰も足を踏み入れていない領域に到達するのってこういうことなんだな~と感動しました。すごすぎてすごいしか言えないッス…( ゚Д゚)( ゚Д゚)( ゚Д゚)スゲエ

 

それでは最後に、量子コンピューターが実現されたらどんな未来になるのでしょうか
古澤さん曰く、それはなってみないと分からない!だそうです。
ざっくり書きすぎて怒られそう…( 一一)
だけど、今までも開発目的とは違うところで、爆発的に世界に浸透していったものがあるので分からない、とのことです。
インターネットだって、もともとは軍事用に開発されたのに、今ではあらゆることに利用されていますよね。開発者の意図とは違うところでヒットしちゃったんです。


量子コンピューターも、きっといろいろな活用方法があるけれど、どう使うのかはその時代の人にしか分かりません。
だから古澤さんは、1日も早く光量子コンピューターを実現しパッケージ化して世の中に送り出すことを目標にしているとのことでした。

 

量子コンピューターが実現する頃、さらに新たな技術や発見が生まれていそうですね!
その時は宇宙研究の方でも何か進展があるのではないでしょうか!いやきっとあるよ!!!楽しみにしています!(*´Д`)

古澤さん、陰ながら応援しております!

 

お気に入り度

 

★★★★