三十九夜
内容
ヒッチコックが最も敬愛する作家という、J・バカンの小説の映画化。
カナダから帰国したばかりの外交官ハネイは寄席で記憶術師・Mr.メモリーのショーを見て、謎の女に救いを求められ自室へ連れ帰るが、彼女は何者かによって殺され、彼は逃亡を余儀なくされる。真犯人追及にわずかな手がかりだけを頼りにスコットランドへ列車で向かう彼は、車内検閲の急場を同席した女へのキスで逃れようとするが……。
尚、59年の「三十九階段」は本作のリメイク。
引用元
感想
ネタバレあります!
先日、ヒッチコック監督の「サイコ」を観て、その演出に感動したので、ヒッチコック監督作品をもう1本観てみました。
「三十九夜」はヒッチコック監督の初期作品だそうです。
初期作品と言えど、めちゃくちゃ面白い。
88分という短い時間の中で、たくさんの出会いと別れがあり、その1つ1つにちゃんと印象的なシーンがあるんですよ。
これって本当にすごいです( ゚Д゚)
テンポも良くて次々に場面が移り変わるので、次はどうなるんだろう、とワクワクしました。これはちょっとした冒険映画ですね!
逃亡中に何故か知らない人の応援演説なんかに出て聴衆の心を掴んで会場を盛り上げてしまったり、追われているスパイのボスと対面しているのに気がつかなくて銃で撃たれてしまったり。
そして、列車で出会った女性と再会したと思ったら手錠で繋がってしまい、スパイ組織と警察から逃げている途中だったのですが、さらに難易度が上がってしまうのです。
スパイ組織と警察は容赦ないし、手錠で繋がっている女性からは疑われて今にでも通報されそうな勢いです。
しかし!
ハネイはそれらのピンチからサラッと抜け出すんです('_')!
まさにイギリス紳士!って感じでかっこいい!!
ハネイがそんな感じの人なので、手錠で繋がれた女性とは疑惑が晴れてからは良い雰囲気になっちゃいます。ハネイ、頼もしいもんね!そうなっちゃいますよね!( `ー´)ノ
ラストは再び劇場へ。
スパイ組織が資料を盗んだという証拠がなくて困っていた時、あのミスターメモリーが登場します。ハネイはピンときます。
そうです。資料の内容は彼が覚えていたのです!
スパイ組織・三十九階段のボスはミスターメモリーに資料を覚えさせ出国させることで国外に機密を持ち出そうとしていたのです。
見事な伏線回収!!!
スタンディングオベーションしたくなっちゃいます!
(ちなみに原題は「The 39 Steps」で直訳して三十九階段。映画タイトルの意味もここで明らかになるのです)
そして、あの女性とハネイは今後どうなるのでしょうか。
これっきりの関係?それとも恋人になるの?
鑑賞者に今後の2人の関係を委ねる形で幕が下りるのでした。
軽やかで気持ちのいいラブサスペンスでした( `ー´)ノ
お気に入り度
★★★