いかえるの感想日記

本や映画について感想を好き勝手に書いてます。

BLUE GIANT(1)~(10) / 石塚真一

 

BLUE GIANT(1) (ビッグコミックス)

 

内容

 

仙台で育った宮本大は世界一のジャズプレイヤーになるために、相棒のテナーサックスとともに上京する。ピアノの雪祈(ゆきのり)とドラムの玉田とトリオを組み、切磋琢磨の日々を送る。

 

感想

 

絵の迫力がすごい!演奏シーンが圧巻でした!ライブハウスの汗や歓声、熱狂的な音やリズムが伝わってきます。

 

今まで静かなジャズばかり聞いていたので激しいジャズも聞いてみたくなりました。ちょこちょこ出てくる固有名詞もおもしろい。

 

力強く勢いがあるので読んでいて気持ちが良かったのですが、設定や話の展開がやや粗っぽく感じました。もう少し繊細さがあればもっと好きな漫画でした。

 

お気に入り度

★★★

 

3月のライオン(12) / 羽海野チカ

 

3月のライオン 12 (ヤングアニマルコミックス)

 

内容

  

雷堂から鹿児島での土橋とのタイトル戦に招待された零は、誠二郎との再会で消耗していたあかりとひなたをモモと一緒に連れて行く。

また零は自身も、東京に戻り、滑川との初公式戦に臨む。

棋士たちの激戦の日々を経て、皆が楽しみにしていた三月町の夏祭りがやってくる。

 

裏表紙より

 

感想

 

桐山が真剣にあかりさんのパートナーを探しているところが笑えます。しかも林田先生、けちょんけちょんに言われてる・・・(笑)

そしてついに島田八段にもフラグが立ちました!あかりさんと!可能性ある?ある?

 

桐山は、あかりさんのパートナーに「あかりさんを包み込んでリラックスさせてくれる人」を探しています。この条件でいくと林田先生よりも島田さんの方がいい気がします。だけど大事なのはあかりさん自身の気持ちです。あかりさんはどう思っているのでしょうか。パートナーが欲しいと思っているのか、パートナーはリラックスさせてくれる人がいいのか。これによってどちらがあかりさんといい仲になるのかが決まると思います。

ただ現時点では、それが読み取れないので難しいです。どちらも本当にいい人なので。

個人的には島田さん推しです!!!

 

そして、雷堂棋竜と土橋九段が棋竜戦で戦います。
雷堂さん、起動哀楽が激しくておもしろいです。感情の変化に忙しい人で憎めません。土橋さんもおもしろいものに弱くて、うずうずしながら雷堂さんの策に乗ったり乗らなかったり、マイペースに将棋を指しているのがかわいかった。

土橋さん、ついにタイトルを奪取します!おめでとう!

 

お気に入り度

 

★★★★★

 

3月のライオン(11) / 羽海野チカ

 

3月のライオン 11 (ジェッツコミックス)

 

 内容

 

川本家に自分勝手な提案を繰り出す彼女たちの父親・誠二郎に、一歩も引かずに渡り合う零。あかり、ひなた、美咲、相米二、川本家の皆が彼の存在の大きさを感じていた・・・。

零が自分の幼少期から現在に至るまでを振り返ったスピンオフ・ファイターも併録。

 

裏表紙より

 

感想 

 

桐山が予想のはるか先をものすごいスピードでぐんぐんと突き進んでいく11巻でした。婚約、二世帯住宅、婚約者パラメータ。嵐のような怒涛の展開。川本家にとって辛く悲しい話が多かったにも関わらず、桐山のおかげ(?)でテンポがとてもよかったです。

 

ロックな桐山がついに表出します!

誠二郎さんは「自分がカッコウみたいだ」と言い、桐山の逆鱗に触れます。桐山は「カッコウのような自分」に激しい痛みを感じ、自立して生きるために必死にしがみついて努力をしてきました。対して誠二郎さんは、面倒なことがあれば人に押し付けて自分は逃げてしまいます。そんな調子だから桐山も怒ります。

こんな激しい感情を隠しもっていたなんて、桐山も男だったんだな~と今更ながらに思いました。というか、桐山くん。ところどころ男の顔になってきてますね(-_-)/~~~ピシー!ピシー!
成長したな~。

 

それから、併録されているファイター。これがまたいい。
小さい頃は1人で戦っていたと思っていて、だから必死で居場所を守り続けていた。だけど今は、ライバルたちが皆、同じ方向を向いていて、一緒に旅をしているのだと気がついた。

将棋だけではありません。生きることについても、大切な仲間と一緒に旅をしているのです。この考えは、人間の孤独から解放してくれる素敵なものだと感じました。

 

お気に入り度

 

★★★★★

 

3月のライオン(10) / 羽海野チカ

 

3月のライオン 10 (ジェッツコミックス)

 

内容

 

 

ひなたが同じ高校の一年生として入学。零は高校三年生となり、学校も将棋の戦いも充実した生活を送っていたがーー

その穏やかな日々にも波乱が起こる。

川本家に現れた歓迎されぬ訪問者とは・・・?

少年(桐山)の成長を実感する前進の第10巻。

 

裏表紙より

 

感想

 

 

ヒナちゃんパパ登場!
そして桐山、またしてもぶっ飛んだことをしてくれました!いいぞいいぞー!
結婚するためにヒナちゃんを「説得する」ってすごい理屈っぽい!

桐山、頑張れ!

 

10巻で好きなところは入江さんと桐山の戦いです。てんぱらないように、マイペースを保つように、と自分を制御している入江さんがいいなーと思いました。私はすぐてんぱっちゃうので参考にしたいです。

 

勝った日は大いに喜び

負けた日は反省する

ーーでも苦しみ過ぎてはいけないと決めている

ーーこの海はまだまだ広く日々は これからも続くのだ

 

40年棋士として戦い続けている入江さんの、ありがたいお言葉です。

苦しみ過ぎてはいけない。

何かを継続するためには、忘れてはいけない考え方だと感じました。

 

お気に入り度

 

★★★★★

 

3月のライオンは深く集中することの表現によく「深海」とか「潜る」とかそういったイメージを使用します。

この表現方法がすごいしっくりきて、それでいて美しいな~と思います。

 

3月のライオン(9) / 羽海野チカ

 

 

内容

 

中学3年生のひなたは自分の進路の事で悩んでいた。やりたい事は分かっているのに手を出してはいけない気がして・・・

そんな彼女を暖かく見守るひなたの家族と零。

一方、名人戦では宗谷名人の幼い頃からのライバル土橋九段が宗谷との激闘を繰り広げていた。いまだに宗谷に及ばない土橋を懸命に支える彼の家族・・・。

本当に大事な人って誰ですか?

この命題を問いかけます。

 

裏表紙より

 

感想 

 

将科部の人と流しそうめんをして、ヒナちゃんは桐山の高校に入学することを決めます。受験です!桐山とヒナちゃん、一気に距離が縮まりますね。

 

桐山「ああ・・・これはね 補助線を引くといいんだよ」

ひなた「どのあたりに引くといいの?」

桐山「まず一番さみしそうなところに引いてごらん?」

 

桐山の教え方がおしゃれw
小説みたいで素敵な表現です。

 

ーーそれまで僕は自分が「正しい」か「間違ってる」かは裁判みたいに他人に決めてもらわないといけない事だと思っていた。

だけどあの日「私のした事は間違っていない」と不安でいっぱいの中でも決して自分の心の舵をしっかり握って放さない彼女に 僕は自分の中には無かった光を見つけた

ーーそうだ 僕の一部分は間違いなく

ーーあの日彼女に作ってもらったんだ

 

桐山が、ヒナちゃんのことを「川本家の一員」ではなく「一人の人間」として好いているのだと分かるところです。なんか甘酸っぱいな~。

 

そして、9巻では宗谷名人と土橋九段が戦います。棋譜を見て土橋九段の勉強量に圧倒された島田八段。前夜祭のゲストとして招かれて記者の前で島田さんはこんなことを話します。

 

家に戻ってから私も何度か駒を並べてみたのですが ここまで徹底的にあらゆる場面を想定していたのかと土橋九段の深く潜った研究の跡に震えました。

自分の事を「努力家」だと思って今までやって来ましたが土橋九段の初戦の棋譜を見ていたら自分の努力など自己満足の範疇だったのではーーと正直今 バツが悪い気持ちでいっぱいです。

ーーけれどいい薬になりました 自分も気をひきしめて今シーズン頑張ります。

 

なんて正直なんだ!こういったさりげないところに島田さんの良さがにじみ出ています。かっこいいなあ。

 

土橋九段は宗谷名人相手に上手く戦ったのですが、負けてしまいます。土橋さんの家族は「あれだけ時間を削って勉強しても敵わないなんてどうすればいいの?」と悲しい気持ちで土橋さんの帰りを待ちます。
しかし土橋さんはそんな両親の心配を打ち消す程、あっけらかんとした態度で帰ってきました。どんなに研究しても宗谷と戦っている最中にまた新しい将棋の可能性が見えてきた、1人研究していたら時間がかかるから宗谷と一緒に研究することになった、と。

マイペースな土橋さん。いいなあ。きっと、果てしない努力を重ね続けているという自負があるからこそ、マイペースに振舞えるのかな~と思いました。

 

お気に入り度

 ★★★★★

3月のライオンは好きなシーンが多くて引用ばかりになってしまいます( 一一) 

 

3月のライオン(7) / 羽海野チカ

 

3月のライオン 7 (ジェッツコミックス)

 

内容

 

新人王を獲った零だったが、いじめられているヒナのために、自分が何もできないと勝手に思い込んでいた。

一方、ヒナは学校で心が挫けそうになりながらも、懸命にいじめと戦っていた。二人の様々な思いが交錯する中、物語は新たな展開をみせる。

「本当の優しさとは何か?」読者の方に問いかけます。

 

裏表紙より

 

感想

 

 

ついにヒナちゃんの学校のいじめ問題が解決します。モヤモヤする幕切れでしたが一安心です。

ヒナちゃんの担任の先生が倒れて代わりに臨時で国分先生が担任となったことがきっかけです。この国分先生が生徒と真剣に向き合いガッツのある、いい先生です。

 

そして、前の担任が精神的に追い込まれていたことを知りヒナちゃんは悩みます。そんなヒナちゃんを元気づけるために、あかりさんはヒナちゃんの好物を買ってあげます。

 

ヒナ「いいの? いつも晩ごはんの前はダメだって・・・」

あかり「いいのよ 好きなものなんてこんな時食べないでいつ食べるの!!」

 

 略

 

あかり「さあ 買い物して帰ろう 晩ごはんは何がいい?」

ヒナ「・・・・・・シチュー ご飯にかけてもいい?」

あかり「いいわよ 今日はおねいちゃんもかけちゃう」

 

このシーン。ヒナちゃんに寄り添うあかりさんがとても素敵で好きです。

 

それから将科部。
先輩方が引退してしまいます。部員を募集しますがなかなか生徒が集まりません。ですが、実は入部をもくろんでいた先生方が集まってきます(笑)

せっかくできた仲間が引退し、再び1人になってしまう桐山を心配する林田先生。野口先輩はこう語ります。

 

心配しすぎです。「得たり」「失ったり」は全ての人間に避けようもなく訪れるもの・・・喜んだりがっかりしたりをくり返し

人は自分の心の取り扱い方を学んでゆくのです・・・

失望も淋しさも人間には必要な感情です

勇気を出して新しい世界に手を伸ばすのは「淋しさ」ゆえのこと・・・

ーそうやって人は・・・自分の小さな世界を赤子のように手を伸ばして広げてゆくのではないでしょうか・・・

 

野口先輩のすごい熟成具合。「野口せんせーい」と抱き着く林田先生の気持ちも分かります。とても高校生とは思えません。中におじさん入ってる??

 

そして林田先生も素晴らしい大人です。

ヒナちゃんのいじめ問題が解決したはいいけど、自分は何も助けてあげられなかった、と思い詰める桐山に林田先生はこんな言葉をかけます。

 

結果は大事だけどなーー桐山

人に伝わるのは結果だけじゃない

世界は結果だけで回ってるんじゃないんだよ

 

人と人とが、温かい眼差しでお互いに向き合っていることが感じ取れる7巻でした。悩んでいる人に、困っている人に対して誠実で温かい言葉をかけられるような人間になりたいな~と思いました。

 

お気に入り度

 

★★★★★

 

 

3月のライオン(8) / 羽海野チカ

 

3月のライオン 8 (ジェッツコミックス)

 

内容

 

新人王となった零は様々な人々の期待を受け宗谷名人との記念対局に臨む。この対局をきっかけに零は宗谷の重大な秘密を知ることになる。

一方、島田八段は棋匠戦で初タイトルをかけ柳原棋匠と死闘を繰り広げていた…

お互いのすべてを出し尽くした勝負の行方は…?「戦い続ける事」その重さを読者の方に問いかけます。

 

裏表紙より

 

感想

 

宗谷名人はやっぱり和服が似合う!

8巻では、どこか人間離れしている宗谷名人のある秘密が明かされます。不思議な人でつかみどころがなかったけど、少し身近に感じられました。

それから負けた相手にも、楽しくてもう一度指したいと思わせる宗谷名人はやはりすごい。どんな対局だったのでしょうか。将棋が分からないのがとても残念です。

 

後半は島田さんと柳原さんのタイトル戦となります。前半の桐山と宗谷名人の戦いが静かに流れるように過ぎていったのに対してこちらはメラメラと激しく燃え盛る戦いとなっています。

初タイトルを奪取したい島田さんと「永世棋匠」の獲得がかかった柳原さんの戦いなので激しく燃え上がるのは当たり前なのです!

私は島田さんが好きなのですが、今回は柳原さんがかっこよかったです。

 

いろんな人の期待を背負った柳原さん。 それは重くて、時にがんじがらめになり身動きがとれなくなります。

 

ーずっと考えてた

俺から将棋をとったら何が残るんだろう······

ーまるで焼け野っ原にいるみてーだ···

ー駄目だ!!

 わからんがこれは俺が絶対に手離しちゃいけねぇもんだ!!

オレが担いで届けるものだ!!

精一杯頑張った人間が最後に辿り着く場所が焼野ヶ原なんかであってたまるものか!!

時が経てば焼け野っ原には嫌でもまたあっという間に草がはえ

一面の緑になる

それを一緒に見るんだよ!!

 

ーでもな俺は覚えている

好きなヤツも嫌いなヤツも

山程いたが間違いねえ

ー今の俺はその全部のカケラでできている

「たすき」ってのは「期待」だ

何百何千とかけられたそれは時に身動きとれぬ程重いものであったが火だるまになる恐怖からも重く逃げ出さぬように縛りつけてくれていた

ーだとしたら俺はひょっとしてこの「重さ」のおかげでここまで逃げずに来れたとも言えるのか···

 

引用は2つとも柳原さんのものです。

いざというときに頼りになるのは「人々の思い」なんだ、一緒に勝利を味わいたい!と心を燃やす柳原さんがとてもかっこいいです。

 

私も人との繋がりをもっと大事にしたいと思いました。

 

お気に入り度

 

★★★★★